ヘリコバクターピロリ菌の診断・除菌について
現在、ヘリコバクターピロリ菌の感染により、萎縮性胃炎、胃、十二指腸潰瘍が引き起こされると考えられています。また胃癌やMALTリンパ腫との因果関係も疑われています。
ヘリコバクターピロリ菌に感染しているかどうかの検査は、培養、鏡検から迅速ウレアーゼ試験、尿中抗体、便中抗原など色々な検出法がありますが、当院では簡便で特異性が高い呼気テスト(呼気中の放射性同位元素でラベリングした二酸化炭素を測る)をメインに採用しています。
ガイドラインでは胃・十二指腸潰瘍でヘリコバクターピロリ陽性の方は除菌療法が積極的に勧められており、2次除菌までが保険適用となっております。
具体的には2種類の抗生物質を通常の倍の量で制酸剤と一緒に一週間内服してもらいます。副作用としては下痢、苦味や味覚障害などありますが、除菌治療終了とともに改善される副作用がほとんどです。