ご挨拶
リハビリテーション科は、回復期を中心に在宅支援まで患者様の症状に合わせたリハビリプランに基づいて、医師や専門職スタッフ(看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、薬剤師、管理栄養士、社会福祉士・介護スタッフ、歯科スタッフなど)のチームの一員として、充実したリハビリテーションを様々な角度からサポートいたします。
入院中の患者様の生活や心理面、症状などはカルテや日々のカンファレンスで常に共有し、患者様の状態に適した医療の提供とケアを行っています。
専門職による機能訓練だけでなく、可能な限り元の生活や仕事、社会の場に復帰出来るように幅広い訓練を行います。また、病気や怪我で以前の状態に戻ることが困難でも残った身体の機能を最大限に引き出し、その人らしく生活できるように援助いたします。
当院のリハビリテーション科について
理学療法士24名、作業療法士12名、言語聴覚士10名、クラーク1名の合計47名が在籍しております。回復期病棟を中心に、療養病棟・外来・訪問までリハビリテーションを提供しています。
理学療法士、作業療法士、言語聴覚士で構成されるチーム制を導入しており、リハ専門職内での情報共有を密に行い、患者様に効果的で効率的なリハビリテーションをチームで提供する体制を整えています。
歯科も院内に併設しており、リハビリ・栄養・口腔に対しても、多職種を含めたチームアプローチを実践することができます。
リハビリテーションセンター 科長・ 平野 偉与
リハビリテーション科の紹介(採用向け)
病気や症状に応じたリハビリテーション
病気や症状によって、リハビリテーションの内容は様々です。病気や症状別のリハビリテーションの内容を写真でご説明いたします。
脳卒中になられた方
- 脳神経外科、脳神経内科、リハビリテーション科の医師の指示のもと、安全で効率的なリハビリテーションを実施します。
- 麻痺した半身の動きを改善し、できなくなった日常生活動作の再獲得を目指します。
- 看護師や介護スタッフと協力して、リハビリテーション以外の時間も活用しながら、日常生活動作の練習を行います。
骨折された方
- リハビリテーション専門医の指示のもと、手術後や治療後のリハビリテーションを実施します。
- 痛みを和らげたり、関節の硬さや筋力を改善したりしていきます。
- 入院前の生活に近づけるように、いままでの生活を聞き取りながらリハビリテーションを提供していきます。
手術や治療で体力の衰えがある方
- リハビリテーション専門医を中心とした医師の指示のもと、適切な負荷量を設定し、体力向上を目的としたリハビリテーションを実施します。
- 全身の持久力を改善し、疲れにくい身体を取り戻していきます。
- 管理栄養士を中心に、栄養管理を行いエネルギー摂取と負荷量を調整しながらリハビリテーションを進めていきます。
飲み込みに問題がある方
- 歯科医師を中心に、嚥下造影検査や嚥下内視鏡を行い、安全に飲み込むためのリハビリテーションを実施します。
- 看護師、歯科衛生士、言語聴覚士が協力し、口腔内の清潔を保ちながら進めていきます。
- 飲み込みに必要な口や舌の筋力の改善や、安全に飲み込める硬さや量、姿勢を調整します。
認知機能低下により日常生活が難しい方
- 脳神経外科、脳神経内科、リハビリテーション科の医師の指示のもと、安全で効率的なリハビリテーションを実施します。
- 作業療法士、言語聴覚士を中心として、様々な検査を多角的に実施して、症状の理解と最適な対応方法を模索していきます。
- 看護師、介護スタッフ、リハビリスタッフと情報共有をして、患者様に合わせたケアを提供していきます。
リハビリテーション専門職
・理学療法士[PT (Physical Therapist)]
日常生活動作で行う「起き上がる・立ち上がる・歩く・階段を昇る」などの基本動作の獲得に向けて運動療法や装具療法を行います。
また、身体に合わせた車椅子の選定や介助方法の指導、屋外歩行訓練や公共交通機関の利用についても必要に応じて行っていきます。
・作業療法士[OT (Occupational Therapist)]
退院後に患者様とご家族が自立した生活をできるように、上肢の機能訓練、寝返りや立ち上がり動作等の基本動作訓練、食事・排泄等の日常生活動作訓練、調理・洗濯・交通機関の利用等の訓練、自助具の適合訓練、高次脳機能訓練、住宅改修のための家屋調査等を行います。
・言語聴覚士[ST (Speech Therapist)]
言語障害、高次脳機能障害、嚥下障害を有する患者様に、様々な訓練を行っていきます。
また、嚥下検査(飲み込みの検査)は歯科と協力し、積極的で安全な嚥下訓練を進めていきます。
数字で見るリハビリテーション
平均のリハビリテーション時間や入院期間、改善率など、
当院におけるリハビリテーションを数値化して、分かりやすくご紹介いたします。
実績期間 2022年4月~2023年3月
平均リハビリテーション時間 2時間20分(回復期病棟入院患者1日1人当たり)
平均入院期間 88.0日
重症の方の割合 44.0%
(重症でない56.0%)
重症から改善された方の割合 51.8%
自宅へ帰られた方の割合 78%
当院のスタッフ数 48人
各種認定について
3学会合同呼吸療法認定士 1名
日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士 2名
日本理学療法士協会認定理学療法士(運動器) 1名
日本理学療法士協会認定理学療法士(呼吸) 1名
日本理学療法士協会認定理学療法士(地域) 1名
日本理学療法士協会認定理学療法士(脳卒中) 1名
日本理学療法士協会地域包括ケア推進リーダー 2名
日本理学療法士協会介護予防推進リーダー 1名
博士課程修了 1名