この度採血により新型コロナウイルスの感染既往がわかる抗体検査を始めました。

ご存知の通り、新型コロナウイルス感染の有無を評価のためにPCR検査が行われていますが、最近になり感染後に産生される抗体の有無を確認するための検査が多くの医療機関で実施されつつあります。

 

現在IgM抗体とIgG抗体が評価可能となっていますが、当院では現在感染しているかを調べるIgM抗体ではなく、過去に感染し一定期間経過しているかどうかが分かるIgG抗体の検査を行います。一般的に、感染症にかかった際に人体は免疫系が刺激され免疫グロブリンというたんぱく質が産生されるようになります。IgMやIgGはこの免疫グロブリンの一種であり感染成立後に増加してくるタイミングが異なります。感染1週間後くらいでIgM抗体が、2〜3週間後にIgG抗体が出現しIgG抗体はその後長期間産生が持続します。新型コロナウイルス感染症においても、感染2〜3週間後にIgG抗体が検出されると報告されています(JAMA.2020.8259)。そのためIgG抗体が検出された時点で感染後の期間を考えれば人にうつす危険性はないと考えられます

(事件現場に例えれば犯人を現行犯逮捕するのがPCR検査で、その現場の足跡を追うのが抗体検査です)

 

昨今多く行われている迅速検査による抗体検査は、陽性か陰性かを判定するのみであり、実際には陰性なのに陽性と判定されてしまう例が6.6%もいたと報告されており、精度に問題があります。当院ではそうした問題を考慮しCLIA法(感度100%、特異度99.6%)による検査を行います。当日に結果は出ませんが、より精度の高い結果が得られます。

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先に述べた通りIgG抗体は、回復期(感染から2〜3週間後)に上昇してくるため、検査を行った時点での新型コロナウイルス感染の有無がわかるものではありません。あくまで過去に感染していた可能性があるかについて確認するための検査となります。現在の感染については当然評価できません。そのため以下の通り対象を絞らせて頂きます。

なお、新型コロナウイルスに対する研究は始まったばかりであり、この抗体がどのような働きをしているか、感染防御の働きを持った抗体なのかも不明なため、残念ながら抗体を持っている方が再度感染しないという確証はありません。また現在国内で臨床診断用に認可されている新型コロナウイルスに対する抗体検査キットはなく、あくまでも研究目的の使用に限られています。

 よって現状で本検査の結果が陽性であったからといって自由な活動が許容されるといった免罪符的な意味は持ち合わせていないことをご理解ください

■対象

・内容をご理解いただき、同意いただいた方

・中学生以上の方(未成年者の場合は保護者の同意が必要です)

・現在症状はないが、これまでに罹患していたかが気になる方

・現在、発熱、咳、倦怠感、嗅覚・味覚障害、下痢などの自覚症状のない方

■検査費用

費用は11,000円(税込み)

 

■注意事項

検査当日に、発熱や風邪症状がある場合は、検査を受けていただくことはできません。

日常診療に支障をきたすため、ご予約の際に抗体検査についてのご質問はお受けできません。上記説明をお読みの上、ご理解いただいた上でご予約ください。

現在のところ、抗体検査は臨床診断用に認められたものではありません。そのため、結果を記載した用紙は郵送させていただきますが、結果に対する診断書の発行はお断りしております

 

■検査の流れ

検査を受けられる全ての方に同意書にサインをいただきます。

同意書は来院された際にお渡しします。

結果は採血後およそ1週間程度で、ご指定の場所に郵送いたします。

 

初めての方

お電話にて抗体検査の予約をしてください。

来院の際は必ずマスク着用の上で指定された日時に来院してください。

受付にて保険証の提示、同意書・結果郵送用の封筒を記載いただきます。

来院後は検査室に入室いただき採血を行います。

 

健診に来られた方

希望の健診メニューに追加可能です。来院時にご相談ください。血液検査がもともと入っている方は新たに採血する必要はございません。

 

通院中の方

担当医に検査希望の旨をお伝えいただきご相談ください。